そんなある日の放課後。


紗希が自転車置き場でしゃがみこんでいた。



「侑ちゃん最悪。」



「おう、どうした?」



「タイヤがパンクしちゃったみたい。もーどうしよう。」



「おい、そんな泣きそうな声出すなよ!」



「だってー…。」



「もう、しょうがねーな。後ろ乗ってけよ。」



「ホント!わーい、ありがとう。」



そう言って無邪気に僕に抱きついてきた。