「私、そろそろ帰らないと………」



私がそう言うとそいつは慌てた様子で言った。



「もう暗いし送ってく…」


「えっ!?」



私は驚いた。



「女1人じゃ危ないだろ!?昨日みたいに何かあるといけないしさ!!」



「でも…、悪いよ………」



私の家までは歩いて30分以上はかかる。



それに多分この人は学生…明日だって朝から学校だと思う………




「私は大丈夫だよ………
いつも1人で帰ってるし……」



「いいから行くぞ!!!
家どっち!?」



私の言葉を遮るようにしてそいつは家の方向を聞いてきた。