彼の足音が、だんだん近づいてくる。
私は下を向いてしまっているから、彼の姿は見えてないけど‥‥
でももう、すぐそこまで来てるってことは分かる。
あぁ‥‥。
私、めちゃめちゃ緊張してる。
自分の心臓の音が、うるさいくらい。
‥‥だけどここまで来たら、声かけなきゃ。
このチョコを彼に渡すんだ!
私は、うつむいていた顔を上げた。
ちょうど目の前を、彼が通過しようとする所。
今だ、今しかない!
「‥‥あ、あの」
私は思い切って声を出した。
突然すみません、そう言葉を続けようとした瞬間、
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…