自分が犯罪者の一人になってしまった気がして
あたしみたいな母親、花は可哀想だと思って
あたしは剃刀を手首に当ててしまった。
あたしみたいな母親
花には必要ない
そう思って・・・・
だけどその時、
「なにしてんだよ!!」
ちょうど帰ってきた想に止められてしまった。
「あたしなんか、あたしなんか・・
花の母親に向いてないんだもん!!」
だから
あたしさえいなくなれば・・・
だけど想はあたしをきつく抱きしめて
「誰だって完璧な親なんていないだろ?」
そう言ってくれた。
「手を上げることが本当に正しいかはわかんねぇけど。
でも色々悩みながら、手探りしながら
親になっていくんだろ?」
「花にとっても、俺にとっても、
メイはちゃんと必要になってんだよ。
だから焦る必要なんてないし、
まして神経質にもなる必要なんてねぇよ。
お前はお前の思う通り、
お前のできる範囲で育児をすりゃあいいんだから」
あの時の想の言葉のおかげで
あたしは少しだけ変われた気がする。