もう、死のう。

そう思う時は…
お母さん、お父さん。
おじいちゃんにおばあちゃん。

曾おじいちゃんに曾おばあちゃん。


皆の事を忘れて
天に行きたくなってしまう。


私はどんなに愚かだろうか。
でも…楽になれればそれでいい。

ただそう思ってしまうんだ。



「コンコン…。」



病室の扉が叩かれる。



「お母さんよ」

「チリリリン―」



私のいつもの合図だ。
入っていいときは鈴を鳴らす。

去年の誕生日プレゼント。



「ほら!メロンがあるわよ。」



大きなメロン。