『楓!聞いて』

あたしは昨日会ったことを楓に話そうと楓のいる方に向かった。

『学!』

楓はいきなり席を立ち上がり廊下に向かった。

学は楓の彼氏。

仲良く話す二人を見て梓依はため息をついた。

梓依は仕方なく自分の席に着いた。
また明日の塾で会えればいいなぁ。亮さん。

『梓依さっきあたしになんか言おうとした?』

楓は言った。

『ぅん。大丈夫もう』

梓依は笑った。

家に帰ったらなんだか明日まで我慢できなくて電車に乗り
いつもの時間の電車に乗り変えた。

いた亮さん!

今日は会社の人か誰かと一緒。

話しにくい…

『あ!また梓依ちゃん。』

結局声を先にかけるのは亮さん。

『あ…すいません』

ってなんで謝ってんの。

『知り合い?』

隣にいた人が聞いた。

『あぁ。妹の結婚相手のいとこ。』

『ぁ!俺は亮の同僚の山下 秀樹な。梓依ちゃん。』
秀樹さんか…
ってあたしのこと梓依ちゃん!

亮さんと同じ呼び方かぁ。

『梓依ちゃん本当に中学3年!?高校くらいに見える。』

よく言われる。

背は小さい癖に顔は大人ぽいって。

『ありがとうございます。』

梓依は二パッと笑った。

『まぢ可愛い。俺の彼女になって?』

いやいや…秀樹さんの彼女は。

『おい!何梓依ちゃんねらってんだよ。』

亮さんが言った。

『冗談。』

秀樹さんが言った。