「失礼だなー俺デブじゃねーよ」

いや、そーじゃなくて

「お前でかくなったよなー」
ブランコに座る春夜よりは、さすがに立ってる俺の方がでかいから、頭をポンポン叩いてみる
単純に、ホントにでかくなったと思う
俺はこのブランコに乗ってた頃のこいつを思い出してた
なんちゅーか、ちょっと親のキモチ?解ったよーな気がする
「まーねー、なっちゃんは相変わらずちっちゃくて可愛いけど」
俺のちょっとした感動を、ケラケラ笑ってやがる夏海を殴ろうとしたら、向かい合う体勢をくるっと変えられて、そのまま・・・
「オイ・・・んだよコレ」
「おひざにダッコ」んな事は解ってるんだっつーの!
「バカかお前は!恥ずかしーだろが!降ろせよっ」
暴れる俺を右腕でガッチリ逃がさないようにしておいて、勢いよくブランコをこぎ始めた