「惜しかったって!!」

背の順で3つ後ろのサヤカが

ゥチに向かって叫ぶ。

ゥチもサヤカに向かって「もちっ」

って叫び返した。

なんか、今日は分刻みのスケジュールで

久しぶりに疲れて、早く家帰りたい、

そう、すごい思った。


でも家の事を考えると、一瞬、とても嫌で

思い出したくもない風景が目に映っちゃって、

ゥチはそれから思考を止めたんだ。

去年の、夏。

まだ誰にもまだ話していない

ゥチの秘密の話なんだ。