「誰だ、この婆さん」


リュイはパメラを見て言い、その言い方にレオノーラは慌てて説明しました。


「パメラ様よ。私の魔術の先生なの。婆さんなんて言い方しないで」


「ふん、生意気な精霊小僧だね。こまっしゃくれた口聞くと、二度と水晶から出られなくしてやるよ」


その意地悪な言葉を聞いて、リュイはぱっとレオノーラの背中に隠れました。


「やだやだ。オレは死にかけたんだぞ」


「じゃあ二度と婆さんなんてお言いじゃないよ」


リュイはちぇ、と言って大人しくレオノーラの肩に座りなおしました。


「ねえ、リュイ。あなたは私と契約をしたと言うけれど、これから私と一緒にいるということかしら?」


レオノーラは肩のリュイに聞きました。


「ああ、そうさ。これからオレが、レオノーラを守ってやるからな!」


小さな精霊はむんっと背中を反らして力強く言いました。


「レオノーラ、精霊と契約するというのはお前の身を助けるよ。見れば少し頼りないようだが、いないよりはマシさ」