「とにかく、お前が持って帰ったこれは、十分お金になる宝物だよ。
妖精の涙なんて、この国の王様だって持っていない幻の宝石さ。

これでお父さんの治療もできるよ」


レオノーラはその言葉を聞いて、ようやく胸をなで下ろしました。王様も持っていないような宝石なんて、一体どんな値がつく事でしょう。


「じゃあお母さん、早く売りに行かないと。それで早くお医者さんを呼んでね。
お父さんが元気になったら、美味しいご飯をみんなで食べましょう」