いい席につけたな・・・

「俺の名前はって・・遅刻が2名かぁ~」
先生は溜息まじりに言った。

美雪ちゃんの後ろの席の人と、私の隣。

遅刻なんだ。

ガラガラ

ドアが開いた。
みんなはその人に視線一直線。

「あ・・・」
私は自然に声が出た。

今朝の・・・あの金パツの人だ・・・。

うそ・・こんな偶然ってあるの・・?
もう1人人は、ワックスでクシャクシャにアレンジ
してる、いかつめな人だった。

「わりぃ~セーフ?」
その人は笑って先生に言った。

「アウトだ。早く席につけ」
先生はそう言った。

「はいは~い。俺の席どこ?」

「おまえは~、一番後ろの窓側だ」

え・・?私の隣じゃん。
まぢでこんな偶然あり?

「らっき~」
1人は美雪ちゃんの後ろに座った。

私の心臓はバクバク・・・。

その人は、私の隣に座った。

どうしよう・・・声かけるべき?

「景色きれいだな~って・・・優ちゃんじゃね?」
その人はさっきの笑顔を私に向けた。

「え・・・・ゥん」
名前何で知ってるんだろう・・。

「やっぱり?朝の子だろ?」
「ぅんっ」

「やっぱり~可愛かったから覚えてた」
その人は、そう言った。
ドクン・・・。嘘でも嬉しかった。

「はは・・ありがと」

「苗字は?」

「藤井!!藤井、優です」

「そっか♪俺は、加藤 悠」

「悠・・・?」
「ぉうっ☆名前一緒」

うそ・・・

こんな偶然・・まじでありえるの?

なんか恐いくらい・・・。