「え?ちょっと待って!何!?どうしてこんな場所にいるわけ?」




掴まれた腕を振り払おうとブンブン振ってはみたけれど、振りほどけない。




『駅前に出るのにここを通ったら近道だからっすよ?』




「だったら!こんな所に入らずにさっさと駅前に行こうよ!」




怒鳴りぎみで言ってる間にも、ズルズルとオアシス入り口へと引きずられつつある体。




『えー?だって休みたいって言ったのは沙羅さんでしょ?

俺の誘いに乗ってくれたんじゃないんすか?』




それはっ!




「ちょっと歩くのを止めて立ち止まって休みたかっただけなの!だから……っ」



『そんな事言わないで入ろうよ。ね?』




ね?じゃないっ!!




『初めてってわけでもないでしょ?減るもんじゃないし1回位いいじゃん。

合コンでお持ち帰り〜なんてざらにある事でしょう?』






そりゃ合コンとかよく行く。
気に入った相手にはガンガンアピールとかもする。




だけど。




だからと言って!簡単にお持ち帰りされることもなければ、どうでもいい相手とヤるほど軽い女でもないっていうの!!!