『カンパーイ!!』




生ビール片手に乾杯の後の自己紹介で男全員が、大学生だと判明。




現時点で内田さんみたいな有望株なんているはずもなくて、思いきりため息をついてしまった。





『どーも!沙羅さんみたいな綺麗な人と飲めるなんて今日はツイてるな〜』




向かいに座ってる男の子がニコニコと笑顔で話しかけてくる。


私は大失敗って思ってるんだけど。




まさか相手は学生だなんて考えもしなかった。




『俺、沙羅さんみたいなお姉さん系超好みなんすけど、沙羅さんはどんな男がタイプ?』




「私は頼れる人がタイプかな?だからどちらかといえば年上がいいかも」




頼れるっていうのは収入の面でなんだけどね。だから学生は論外なのよ。

と心の中で付け足してビールを飲む。




年下に(というよりも学生に)興味はないと遠回しに言ったつもりなのに。




『俺、こー見えてもしっかりしてる方なんで、沙羅さんのタイプに当てはまると思うな』




身を乗り出してアピールされる。




だーかーら!学生のアンタに興味はないんだってば!



曖昧な笑みを浮かべてビールをグイッと飲めば、

『おぉーすごい飲みっぷり!』


私の行動にいちいち反応してくる始末。




厄介なのに気に入られちゃった。



あーもうっ。こんな事なら萌花の忠告通り断って来なければ良かった〜。