一時間後、玄関のチャイムが鳴る。



バイトを終えた都が到着。



アタシは鏡を覗いて、泣いてたのがバレないか、確認する。



良かった、目が腫れなくて。



「お疲れ〜!久しぶりのミヤだぁ。」



「たった4日だけどね〜?でも、長かったぁ。」


「ミヤ、ギューッてして。」



都を見上げて、訴える。


都はアタシを抱きしめて、笑う。



「こないだの続きからだ。」



「…ホントだ。ねぇミヤ、お腹すいてるよね?今日はパスタとサラダ作ったんだぁ。」



後ろめたさを隠して、不必要にハシャぐ、アタシ。



食後に、都が買ってきたデザートのプリンを食べながら、突然思い出したように都は言う。



「サヤ、ちょっとケータイ借りていい?友達に電話すんの忘れてた。俺の携帯、充電切れてて。」



「ケータイ?いいよ。」



アタシから受け取ったケータイで番号をプッシュしながら、都は玄関の外に出る。