そう言って、都はテーブルの上にオーバーに倒れ込む。



「ミヤくん?今度は何…?」



「…てゆーか、良かったぁ。マジありえないぐらい緊張した。」



「キンチョーした?あぁ、それで挙動不審だったんだ!」



「ん~、確かに。だって見てよ、この手汗。ここ寒いぐらいクーラー効いてんのに。」



そう言って、都が開いて見せたてのひらにはうっすらと汗が滲んでいる。


「あ~本当だぁ。」



二人で顔を見合わせて笑う。



もう、痛いのは嫌だ。



別にドラマみたいな劇的な恋じゃなくて、こういう何気ない幸せがずっと続くのが良い。



「さて、じゃあ帰ろっか?」



都が言って、席を立つ。