次の日俺は、無理やり起こされ紫海達とアキトの文化祭に行くことになった。



ここに居る間は、紫海には笑っていて欲しい。



だから、気楽に行こうと考えたのが甘かった。アキトは、意外に俺の言うことは聞いてくれる。



俺にアキトを押し付けて紫海を独善する組員達。



「もしかして、ヤキモチ妬いてんですか?あの人達に…」



俺を見上げてアキトがクスクス笑って言う。



アキトの茶髪が憎いぜ!



そう思いながら俺は、ニヤリと笑い



「どっちだと思うんだ?アキトは?」



「嫉妬でしょ?でも、安心してください。僕が今だけ一緒に居てあげますから」



アキトに居てもらってもね?俺は、嬉しくないから。



『メス女。ほら、これはこうやるんだ』


不意に聞こえて来た桐生の声。



桐生優しくないか!?いつもより!!
なんでなんだ!?



ぎゅっと横に居るアキトが、俺の手を握りしめる。



「嫉妬でしょ?」



「ああ、多分な」



「分かります。僕も、いつも嫉妬してますから」



にっこり笑いながら言う、アキト。