「起きてます?」



アキトは、まだ寝てなかったみたいだ。俺に気遣ってか、小声で話し掛けて来た。



「ああ…」



「なら話相手になって下さい」



そう言ってアキトは、空を見上げた。良いぜと言うと、キラキラ光輝かしい星空を前にアキトは、呟くように話し出した。



「僕好きな人が居るんです」



若いからな。アキトは…文化祭のあの子か?



「それで…?」



「でも、他にも好きな人が居て…その子に言ったら、キモイって言われて」



そう言ってアキトは、苦笑いした。



「僕ってダメですね」


まぁ若いからな。ダメって事はないけど…



『恭ちゃんって好きでしょ?私の事…』


そう言えば、俺自分から言うのって紫海が初めてかもな。



『恭ちゃんなら付き合っても良いよ?』


あいつの時は、あいつから言って来たし。キスだって、したのもあいつからだったしな。



俺は、受けなのかって自分を疑った程だしな。