「若茶!!」



誰だよ若茶って…でもどうすれば良いんだ。俺達…野宿か?もしかして…朝になれば明るくなるから分かるんだよな場所が…



「俺に触んな」



低く言えば、若菜はおびえたように俺を見上げる。



「ふフン!俺ちちっとも怖くないから!」



はぁ…最悪…なんなんだよ。俺様の白衣が台無しだよ!
家に帰れば何着かあるけどな…今帰れないからな…



「このまま走るんですか?」



「ああ…暇だからな」


「暇って…そんな理由かよ!もう屋敷戻ろうよ」



情けない程若菜の声は、小さい。



「無理だろ?この暗さなんだからな」



「はぁ…来るんじゃなかった」



良く言うぜ若菜が連れて来たってのに…