「なんです?サングラス」



「さサングラスだと!?」



「え?それサングラスじゃのうて他に名前でもあるんですかィ?」



「いや、確かにこれは私のサングラスだが」



桐生がうろたえるな。珍しい…



「ならサングラスいいじゃないですか」



「まぁ…だが!」



桐生が立ち上がる。そして、慎之介を見下ろした。


「私は、サングラスじゃない!!桐生と言うんだ!!」



もう良いって…桐生。慎之介スルーしてるし。



「これも美味しい!!あたし初めて!!」



ニコニコしながら紫海が頬張っている。本当に美味しそうな表情に周りもほんわかしていた。
少しイラットしたが、それは気のせいだと思い俺も栗饅頭に口をつけた。



「先生!」



ん?と横を向くと真横にたつやの顔が…


「何してんだ?たつや」



「いや、お嬢さんと同じ呼び方したらどういう顔すんだろうなって」



ビシ…



「っ!おまえ!」



たつやにデコピンして俺は、何事もなかったかのようにもう一つ栗饅頭を口にする。



甘すぎ…栗饅頭。もういらねーかも。甘いもん