「き恭平!」



「っ…」



不意打ちだろ!?今のは!?



そう思いながら俺は、紫海を抱き寄せた。すると、向こうから誰かがやって来るのが見えパッと離れる。



何事もなかったような素振りを見せ、片手をあげた。



「よぅ!…あアキトか!」



なんだよ、アキトかよ。



「今から、僕劇だから行かないと…」



そう言えばアキトのクラス劇って言ってたな?



「劇…あたしみたい!」



え!?マジで!?って事は、俺も強制で見ないとダメって事!?



「別に良いですよ?見るのは自由ですから」



「本当!?ありがとう!」



「いえ…」



そう言うわけで俺達は、アキトのクラスの劇を見る事になってしまった。