金縛りの二人を乗せたエレベーターは、教室のある六階に到着した。
ゆっくりと降りると教室へ向かう廊下を進んだ。

「今の…誰?」
鞄を抱え歩きながら、先に口を開いたのはカオナだった。

「見かけない…人だったよね」
ミウも驚きを隠せない。

「職員の階で降りたけど、新しい職員かな?」
「でも、日本人だったよね?」
ミウの一言で二人の歩みが止まった。
「日本人…なのかな?」
「さ、さあ?」
二人は頭が混乱していた。