昼食が終わって、午後の授業が始まった。

ミウは、午前よりも増してテンションが下がっていた。

その様子はカオナにも解ったようだ。

「ミウ」
授業中なので小声で話しかけてきた。

「?」
頬杖をついたまま、顔だけを巡らせる。

「どっか具合悪いの?」

そう聞くと、ミウは首を横に振った。

カオナも無言で首を捻った。

ユウマは二人の様子を見守りながら心配そうな表情を浮かべた。

ミウが隠し事などを今までしたことなかったと信じているだけに、今日の様子はユウマは理解できなかった。

自分だけでなく、カオナにさえなにも話していないようだ。

ユウマの心は味わったことのない不安で揺らぎ始めていたことは、本人でさえ解らない感情だった。