「ゴメン・・・。
悔しかったんだ・・・。
いつも一緒にいるのに、
何も俺は出来ないのに、
アイツはいきなり出て来て、
彩にキスした。
だから・・・
でも、ごめんな?」
泣かないでってあたしを撫でる竜の手は凄く落ち着く。
「・・・っ
芦沼クンはっ
キスしてきたけど、
オデコだもん」
そう言うと竜は凄くビックリしたような顔をした。
「・・・マジで?」
コクリとあたしは顔を振る。
「なんだよアイツ・・・。
押し倒されてたし、てっきり・・・」
「まぁー良かったー。
あ、でもゴメンな?;;」
「・・・もういいよ」
ぶっきらぼうに言い放った。
どうせ、キスしてきたって、
あたしと竜は幼馴染なんだ。
竜はあたしのことを幼馴染としか見ていないもん。
「ほれ、髪乾かしてやるからおいで。」
ポンポンと竜は自分の膝を叩いた。