髪も乾かずにベットに横になる。




「はぁー・・・。」





疲れたなぁー・・・

明日はサッカーのマネジャーの見学かぁー・・・。

なんとなく芦沼クンにも竜にも会いにくい・・・。

・・・竜ね・・・

やっぱ・・・スキだな・・・。

あたしは隣にある抱き枕をギュッとした。




「・・・やっぱ寂しいよ・・・。」




いいな。

皆は彼氏とか家族がいて。

アタシにはどっちにもいないから。

そばにいてくれる人なんて・・・いないもんね。

この抱き枕だけ。

でも、この抱き枕はただの抱き枕じゃないの。

小さい時、竜がユーホーキャッチャーで取って、

プレゼントしてくれたの。

どうしても欲しくて欲しいって言ったら、

お小遣い少ないのに、

何回もやって取ってくれた大切な抱き枕。

アタシにはこれがあれば大丈夫。





「・・・うん、大丈夫。
寂しくなんか・・・ないよ。」




あたしは無理やり抱き枕を抱えながら笑ってみた。

そして、自然と目を閉じていた。





「何強がってんの?」