「お~ま~え~!!
マジ遅せぇーよ」
あたしにそう言った彼は自転車に乗って、
待ちくたびれて呆れた顔をしている。
「ごめん!!」
手を合わせていつものように謝るあたし。
「ったく。
まぁ、慣れてるけどな。
つか、マジ遅刻するから!!
早く乗れ!!」
「え!?
あ、うん。」
あたしはそう言って彼の自転車の後ろに乗った。
谷川(たにがわ) 彩(あや)
高校1年生。
「お前はマジでいつも遅刻寸前だよな~。
どうなってんの?
少しは、待たされるこっちの身にもなれよなー」
そして、この口の悪い彼は・・・。
中沖(なかおき) 竜(りゅう)
あたしと同じく高校1年生。
あたしの・・・幼馴染だったりします。
「うっさいなぁ~!!
女の子には色々あるの!!」
竜とは同じ高校に通っています。
だからいつも竜が迎えに来てくれて、
一緒に学校に行ってるんだ。