「直接会いたい。○○公園で待ってる。」


俺はそう言い電話を切る


自宅からその公園はすぐ近くだった



待つこと二十分

うつむき加減で沖沼が姿を見せた



「よぉ。」


俺は不愛想な挨拶をした




夜の公園に

二人してブランコに乗る


「殺した馬越を仰向けにしたのは、自分で切った、自分の髪が落ちないようにするためだろ?もしうつ伏せの背中に髪の毛を置いたら仰向けにされた時に、髪の毛が落ちるかもしれないからだろ?。」



「・・・・・。」



「大体一般想像では、遺体は仰向けで運ばれる。遺体をうつ伏せから仰向けにする段階で背中に着いた髪の毛は落ちてしまう。でも仰向けならそのまま運ばれ、胸に置いた髪の毛は落ちることは少ない。」



沈黙が続く
ブランコに乗ってる沖沼の膝は小刻みに震えてる
でもあいつはこぐのを続けてる



「自作自演?この言葉がぴったりなのかな?最初はわざと目を向けさせといて、後は違う奴を犯人に仕立てる。そうすれば、再び自分を疑われる可能性は少なくなりそうだもんな。」



「なぁ。」



「ん?」