「私、バイクってはじめて。」

ヘルメットをつけながら話す私に、彼が近づいてきた。


「俺は、女の子後ろに乗せるのは、はじめてだよ。」

ヘルメットのつけかたに戸惑っていた私。


彼は、そっと私のヘルメットをなおして、バイクにまたがった。


「安全運転で行くから。乗って。」


私はバイクに乗った。


エンジンの音が鳴ったと思ったら、バイクはすぐに発進した。