少し休む気でいたのに、気付いたら朝になっていて。

 隣で眠るミドリに気を遣いながら時計に目を遣れば、午前5時。

 二度寝しようとも思ったが、思いの外目が覚めていたため、ゆっくりとベッドから降り、リビングに向かった。

 インスタントのコーヒーを飲みながら、テレビの電源を入れる。

 どうして、こう、ひとりだと、テレビがこんなにもうるさく聞こえるのかしら?

 耳が痛くなってしまったため、テレビの電源を切り、携帯を開くと新着メールの表示。

 開いてみるとタクからのメールで『不吉だ。塩巻いとけ』とのこと。

 確かに、と思い『お祓いもしてもらうわ』と返信すると、今度は着信の文字。

「タク、おはよ。起こしちゃったかしら?」

『いや。今、丁度学校に来てる』

「早いわね。遠征?」

『あぁ。それより、林と笠井は?』

「メール通り、何かに取り憑かれたんじゃないかってほど勉強してたわ。だいたい、タツキもタツキなのよ。あんな風になるまでたたき込むなんて」

『自業自得、だろ。赤点を取らなければ良かった話だ』

「……そう?」

 可哀想、なんて思ってるのは私くらいかしら?

 どっちみちやらなきゃいけないことなんだけど、限度とか、適当っていうのを、ねぇ。