「……タツキ」
「んー?」
「ミドリと雄太郎、無事なの?」
「えー?もう、30分くらいそのままだからそろそろ起こしたらぁ?」
私、初めて気付いたけど、タツキって、人の限界という限界を見るのが好き(趣味っていう可能性も捨てきれないわね)なのかしら?
そうだとすると、こんな風になってるミドリと雄太郎のことや、私が次の日腰が痛くなるまでああいう事をやってのけちゃうのにも、納得できるんだもの。
もしかして、怒らせたら相当怖いのかしら?って、まだ、一度もタツキに怒られたことないわ。
逆に私が怒ってばかりなのは、仕方ないことなのよ、うん、そうよ。
だから、なるべく怒らせないようにしなきゃいけないわね……っ?!
「なーに考えてるの?何回も呼んだのに、無視するなんてさ」
「あ、ごめんなさい。疲れたからなのか、ぼーっとしてたのよ」
後ろから私を抱きしめるタツキは、何を思ったか服の上から体を撫で回す。