「何してんのよ」

「いいじゃん。このくらい」

「良くないわよっ。ホント、何考えてるか分かんないわ」

「何考えてるか知りたい?」

 ググっと近づき、嬉しそうに微笑む。

 さり気なく、壁に追いやってキョリを詰めるなぁっ!!

 か、顔が近いのよっ!!

「イチャつかないでくださーい」

 さらに顔と顔のキョリが縮まった時、雄太郎の冷ややかな声が降ってきた。

 この隙に、タツキから逃れリビングに戻るとミドリが抱きつく。

「ラ〜ブラブ〜〜!」

「う、うるさいわよっ」

「ちぃとタツキさん、ホントに付き合ってるんだねえっ」

「はぁ?」

「だってぇ、学校だとなんかよそよそしいでしょ?だから、疑問に思ってたのっ」

「当たり前じゃないっ!!学校では、赤の他人ってことになってるんだから!!」

「でもさ!婚約者なんでしょ?」

「そうだけどっ!!
ほ、ほら!ミドリ、寝る時間よ!!一緒に寝るわよ」

 わぁーわぁー言ってるミドリを引っ掴み、寝室に向かう。