「ミドリーーーーっ!!!!」

「ご、ごめんなしゃいーーーっ!!」

 すべての教科のテストが返され、やっと勉強から解放されたと思ったら。

 私の叫び声と、ミドリの悲鳴じみた声が生徒会室に響く。

 ミドリが恐る恐る私にテスト用紙を差し出した。

 最初は好調な滑り出しだったのよ。

 上から、生物、現代文、日本史、英語、数学。

「70、63、58、41……28」

「よ、読み上げないで!!!」

「まだ、隠してるでしょう?ミドリちゃん」

「ひぃっ!!」

「出しなさぁい」

 満面の笑みでミドリに迫ると、鞄の中から、2枚のテスト用紙を震える手で取り出した。

 残りの2枚は、21点と18点(まぁ、この2つには追試がないからいいんだけど)。

 赤点は30点以下。

 随分と素敵な解答用紙じゃない。