午前2時。


辺りは真っ暗。

電気もつけないで部屋のベットに
寝転ぶ秋。

「・・・・なんで・・・・」


ー渚・・・・なんで転校しちゃうの・・・?
 神様はなんで私から
 大事なもの・・・奪っていくの?

落ちる涙が止まらない。


「嫌だよ・・・・・」


秋の中で彼の存在は
何の値にもならない、
そんな存在だったんだ。


ーどうしよう・・・・
 ウチだけ置いてかないでよ・・・
 ひとりにしないで。



その日秋は一睡も出来なかった。