「なんで･･･っ
　そんなこと思ってたの?」


「そんなことって!!」

渚が憤慨する。


「ウチッ、染谷がいたから
　ここまで立ち直れたのに････
　あんたと会えなくなるとか････そんなの････」


「え･････」

頬を赤く染める渚。

「いやだし････
　そんな思わないでよ････
　ウチのことヤだったら
　会わなくてもいいけど･････」


自分の言ってる事がよく分からなくなる。
けどちゃんと伝えたい。
流れる涙を無視してでも思いを伝えた。



気付いたら秋は
渚の胸のなか。


「えっ･･･?」

上ずった声の秋。

「お前のこと嫌になるわけねーしっ」

「今はまだ無理だけど
　予約しとくわ」

照れくさそうに言う渚。


「予約って何のっ?」

「彼氏予約」


秋は全身が熱くなるのが
分かった。

「うん」