「見合いってなんやねーんっ!!」
翔太のイベントが終わり、あたしと昴と翔太とキョウでボーリング場に遊びに来た。
「ストラーイク」と野太い機械音声がスピーカーから流れる。
「す、凄いね翔太!」
精一杯の笑顔で言ってみるものの、翔太は不機嫌そのもの。
2組に分かれたチーム戦のはずなのに、翔太1人がどんどん投げまくっている。
「んだらっ! ちゃーっ!」
翔太……んだらっ!ちゃーっ!って、何?
壊れてる翔太を見て昴はポカーンとしてるし、キョウは笑いすぎてヒーヒー言ってる。
あたしが励ましてあげなきゃ!
「落ち着いて翔太ーっ!」
構えた翔太に飛びつこうとすると、翔太は振り返ることなく腕を振りかざした。
「ほっといてんかーっ!」
──ゴッ!
「……え?」
「トールゥゥゥウ!?」
「ぶあっはっはっは!! ヒーッ!」
……あぁ神様。
あたしの頭の上でヒヨコが回っています……。これ天使?
「トール!」
「ワリィ! 大丈夫か!?」
「ぷ……くくっ……ひ、もう……何それ……っ」
倒れたあたしに駆け寄る昴と焦って顔を覗きこむ翔太に、笑い過ぎなキョウ。
構えた翔太に飛びつこうとしたら翔太がボールを投げようとして、勢い良く後ろに振りかざしたボールは、見事あたしの額にヒット。
ぴよぴよ……と、ヒヨコがだんだん減ってきた。