落ち着いてきたあたしは寝転んだままの昴を見下ろして、昴もあたしを見上げていた。


「ヒドい……イタかったのに」

「だって可愛いんだもん」

「カワイー?」


ええ。その上目遣いに心臓鷲掴みにされて血反吐吐きそうなほど可愛いです。



無意識にプラチナの髪に手を伸ばしたあたしはそのことに気付くより先に、笑顔になる。


毛先に緩いパーマがかかったプラチナの髪は、前にも増してフワフワになっていた。



「……トール」


撫でるように髪に触れていたあたしの手を昴が絡め取って、何とも言えない感情が胸の奥に溢れ出す。


「――……」


綺麗、だなぁ……。


どこが、とか。何が、とか。

きっと言い出せばキリがないんだろうけど、ただただ綺麗だと感じるこの瞬間。



深いブルーの瞳があたしを捕らえて離さないように、ずっと見ていたいって、触れてみたいって思う。



吸い込まれそう――……。