『ドール゙……』

「――!? 何であたしの名前っ…………え?」

『ジンジャウ………』

「ま、まさか昴……?」

『yes………』


オカマじゃなくて昴だったーーっ!



「ほんとに昴!? どうしたのその声!」

『ヴゥ……seemed to……catch cold……』

「風邪引いたの!? 今どこ!?」



あたしは昴とカフェの前で待ち合わせしていたんだけど、時間になっても来ないから電話をかけたんだ。


『house……ゴベン゙……』


ゴベン゙て……ちょっと可愛いんですけどっ! じゃないバカ! 煩悩去れ!


「えと、大丈夫? ちゃんとベッドに寝てる?」

『……ダイ゙………』


ゴトンッ!という、多分携帯が落ちた音が聞こえた。


サー……と機会音だけが耳に響く。ついでにあたしの血の気もサー……っと引く。



け、携帯も持てないほど重症な風邪なの!?


「――……」


脳内で色々な妄想が繰り広げられる。


す、昴が……っ!


風邪に殺されるぅぅぅううう!!


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