「早く早くー!」

「由奈待ってよー。」


半泣き状態で、由奈に着いていくので必死の私。


「由奈早いよー。」


バタンっ────

由奈に着いていくので必死で前を見てなかったせいか、誰かにぶつかってしまった。


「痛い!あ、すいませんでした!」

「・・・。」


うわっ!無視ですか?ってか今の誰だろ?見たことない人だったなー。顔よく見とくんだった。


「美夏大丈夫!?」

「由奈ー。大丈夫だよ。それより転校生見てきた?」

「それがいなかったんだー。また今度見に来よ!」


「そうしなよ!それより早く帰るよ!」

「そうだね。帰るか。」



「美夏って帰りに由奈と別れてからいつもどこ行ってるの?」

「それは秘密ー!私だけの秘密の場所なの。それじゃまた明日ねー!」

「秘密の場所ねー。美夏らしいよ。」



私だけの秘密の場所───
帰り道に偶然見つけた場所。
私にとって特別なとこ。
そこから見る星空は綺麗という言葉なんかじゃ足りないくらいで私に勇気をくれる悲しいときも嬉しいときもいつもあの場所にいた。