2009年1月1日元旦

『行って来るね~』

私は坂野あや。中学3年生。

今年は受験生で何かと忙しい。

今日は男女友達と初詣の約束を

している。

『気をつけてよっ。』

お母さんは、いつもの通り私に

声をかけ、家に入っていった。

私はカバンから携帯をとり、

《今、家出たよ~ん★》

1番の親友の結衣にメールを

送った。

2分もしないうちに返ってきた。

《はやく!もう皆いるよ!》

時間はまだ余裕があったが、皆

初詣は早くすませて、その後の

福袋セールに行きたいのだ。

私は、少し時間より早く電車の

駅に着いた。

『あと10分も待たなきゃ~。』

皆は30分前の電車に乗り、すでに

現地にいる。

何故、そんなに早く行くのか・・

私には分からない。


『あやちゃん?』

駅のベンチで座っていた私の肩を

誰かがたたいた。

『やっぱり、あやちゃんじゃない!』

一瞬、誰だか戸惑ったけど・・

元、私の彼氏の母親だった。

『あっ、おはようございます。』

悲しい記憶がよみがえる・・・

そう、今から約2年前の悲劇を・・