あたしの明るいはずだった未来は閉ざされてしまった。

もう、未来への希望なんて見出せない。


その代わり、煌びやかなはずだった未来を失う代わりに、最愛の彼を手に入れられたんだから…今となっては未来への執着なんて中学の頃と比べればほとんどなくなったけれど。



いいのよ別に。あたしには最愛の彼と、幼い頃からずっと一緒の親友がいてくれるから。

他のやつらがどれだけあたしを見放そうが、構わない。紫音と璃乃。あの二人さえいてくれるなら、他のやつなんていらない。



ふと、天を仰ぐ。

せっかく浮かんでいる綺麗な月を、にぎやかなネオンの光が台無しにしていた。

この街に生きる、人間みたいだと思った。




【追憶の夜】

((今も鮮明に蘇る))
((あれから一年経ったけど…あたしはなに一つ変わりはしない。性格も考え方も))