「俺・・八十八兄ちゃんの気持ち分かるよ。

自分じゃなんともできないことって。」


そう言って私の方を見た俊太。


「実際、八十八兄ちゃんがちゃんと言えって言ってくれたから俺もコメコに告白できたんだし。」


自分のこととなると・・・か


確かに

私と俊太も色々あって

でも

ちゃんと気持ち伝え合ったから今があるんだ


「コメコ・・さっきのことだけど」


俊太が

両手を膝の上に乗せあらたまったように正座して


「ホントにごめん!

八十八兄ちゃんの言った通り


何よりコメコを一番にしなきゃいけなかった!


ホントごめん!」


畳に頭つくほど謝る俊太


「もう・・いいよ。」

かなわないや・・・


それでも俊太が好き


「よくない。

殴ってくれてもいい。

コメコを泣かしたんだから。


コメコを泣かせたら“殺る”って八十八兄ちゃんに言われた


けど

コメコに殺られたほうが俺は本望だよ!」



「ちょっと・・・俊太

“殺る”ってねぇ・・・」



私ってどんだけ?


確かに前に俊太を気絶させてるけど・・・