目が覚めると、私はどこかの廃倉庫のような場所にいた。



学校の体育館の倍くらいの広さはあるだろうか。


窓ガラスは割れ、地面には廃材が転がっている。


そんな場所に似つかわしくない真っ赤なソファー。


その上に、私は寝ていた。


裸で。



裸で!?



「ちょっ!」



急激に意識が覚めてくる。


私の目の前にいたのは、さっきのジョニー・デップ似の男。そして全身を黒いスーツで固めたボディガードだった。



「やっと、」



男は悪魔のような顔で笑う。



「お目覚めかい」