日に日に近付く卒業に怯えながら、毎日過ごしていた。 寂しさや不安をかき消すかのように、先生に話しに行った。 先生は、私のわがままを何でも聞いてくれる。 悩んでいると言えば時間を作ってくれるし、 勉強を教えてと頼めば、数学だって教えてくれた。 でも、私の一番のわがままだけは聞いてくれなかったね。 『先生の彼女になりたい』 先生の心を掴むことはできなかった。 私は自分のことしか考えていなかった。 卒業前の先生がどんなに忙しいのか。 精神的にも肉体的にも先生は疲れ果てていただろう。