「かなさぁ… 何だっけ、日下部?」 和之は私が頷くのを確認して、また話し出す。 「そいつが生徒だからって、自分の気持ちに蓋してない?」 目を見開く私。 「分かんないって言ってるけど、本当は気付いてんだろ?」 何だか見透かされてる気がした。 「相手の気持ちを聞いた以上、 相手が生徒であろうとなかろうと、お前も正直な気持ちを伝えるべきなんじゃね?」