『リカも誘うからさ。ね?誘っといて、涼太』
持ち前のフワフワした声でそっと言うと、
彼女はくるっと後ろを向いて去っていく。
でも、4人で遊んだ日はちゃんと
俺の隣にいて。
でも、クラスじゃ俊をチラチラ
見てて。
ついに、俺がキレて。
美咲が、泣いて。
で、フラれて。
文字につづるとなんて簡単なんだ。
てか、美咲が悪い。
これは美咲が悪い。
なんて最悪なんだ原田美咲。
しかしなんて可愛いんだ。
原田美咲……。
「おい、授業終わってんぞ」
バスッと音がして、
俺は急に意識がはっきりした。
少しぼやけた視界の中に、俊の顔が見える。
「お前いつから寝てた?」
「ん…分からん」
フワアッとあくびをすると、ちょうどチャイムがなった。
そして、無性にトイレに行きたい。
しかし、休み時間が終わった。
ちくしょう…