「ねぇ
あいりカナダって
さぁ遠い?」

「さぁ?」

「ねぇ

ゆりも一緒に

……いけば?」

「何言ってんの
そしたらゆりと優とも
なかなか会えなくなるし

お母さんに……

負担かけちゃうし」

「前にあいりが
私に今伝えないと後悔したゃうよって言った事あるでしょ?

あの時すごぉぉく
勇気づけられたの…

だからあいり
後悔はしちゃだめだよ

今度は私が
背中をおしてあげる!」

「ありがとう

お母さんに
相談してみる」

「てか今お母さん
仕事?」

「うん
もうちょいで帰って
くる」

がちゃ

ドアの開く音がする

「ただぁいま」

「おかえり−」
ゆりと私が同時に言う

「ゆりなんで
ため口?!」

「いいぢゃん
だってなんか
第二の家族みたいで!」

「も−」