何これ?!
夕陽のスカートに先輩の手がのびる…
『先輩…?これ何?』
後退りしながら聞く夕陽。
しかし本当は聞かなくても分かる…
今正に同じ部屋で3組の男女がsexしようとしているのだから。
『たまには、みんなでやるのも楽しくない?本当は好きでしょ?』
あぁ…先輩の今井にわからない所はこれだ。
いつも見せる先輩は嘘だ。
あたしはばかだ…
何となく気付いていた…
先輩はあたしをみんなに見せたいだけ。
自分の飾りとしてあたしを隣に立たせたかったんだ。
だから沢山の人に会わすんだ。
あの時全くの初対面だった。
あたし対して気持ちがあるなんてあり得ないのは分かってたことじゃない。
あたしの周りにはこんな人ばっかり来るの、先輩は優しかったから少し忘れてた…
惑わされてることに気付かなかった…
あたしは…バカだ。
このまま乱交になっちゃう…そんなsexはしたくない
『嫌!!』
バンッ!!
夕陽は勢いよく先輩を突き飛ばして部屋を出ていった。
必死で走る。
激しい雨の中、とにかく走った。
傘なんてない。
鞄…持ってた…よかった。
全力疾走した夕陽はそのままベットに倒れ込み朝まで眠った。
おかげで涙を出す暇もなかった。
怖いと思うより、こうなったのは流される自分の責任だ。
自分が嫌で虚しくてしょうがなかった…。