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『先輩イマイチ考えてることわかんないのよ』

『ミヨちゃんなんてサッパリ…いまいちツレナイし…』

『俺は別にお前等の相談を受けたい訳じゃないぞ。もっとディープな話を聞かせろよ、つまんねぇな』

大斗が求めるは、ヤっただヤらなかっただのの話しである。さすが思春期15歳。


えげつない…


弁当を食べながら、時には恭次も交えて先輩の話をしたり、恭次武勇伝で盛り上がった。

大斗も誰とどう遊んだかなんて話す。

みんなの話が各々リアルすぎて、いつも大分具合の悪い現場になってるのだった。


『女ってエッチの時どうされるのが一番いいの?』

『ちょっとそんなの答えらんないしっ!!神崎君がこんなエグい事知りたいなんてみんな知ったら泣くわよ?』

『ひぃちゃんってば答えらんないことしてんのー?』

『ちがうわよっ!!』


笑いすぎよ、神崎君っ!!?

もう自分が女の子であるのを忘れそう…


少なからず、目の前の男の子2人は、夕陽が女の子だということは忘れているようだ。


先輩と付き合っても大斗の弁当は変わらずたまに作っていた。

夕陽の中で少し楽しみになっていたからだ。


でも先輩には言えない。


彼氏がいようがいまいが、もちろん大斗には関係なくて、どうでもいいようだ。

それに、夕陽もそうなのかもしれない。

先輩に隠し事をしてるのだから…。

自問自答する。

『まぁ俺はあの先輩あんま好きじゃねぇな。』

大斗は人の彼氏にイチャンモンつけてしまう。

『言って良いことと悪いことがあるんだけど…』

思ってることをはっきり言う大斗に嫌な顔をする夕陽。

『神崎君より100倍は好きよ』

「そりゃメデタイ♪」大斗は今日も夕陽のセリフに爆笑する。


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そんな中、体育祭の時期になった。

夕陽達の学校は、3年生を中心にすごく盛り上る。

学年ごと縦割りの2クラスが1チームになる為、大斗達と恭次のクラスは同じチーム、立川先輩は敵チームになった。