『少しは頭冷やしたらぁ?って今日暑いなぁ…あたしが冷えたい…』
としょんぼりしだした夕陽。
さっきまでガタくれてたのにコロッと変わる。
面白い
まぁ確かに今日暑いな。
こんな日は好きだけど。
『おぃ!!アイス食いに行こうぜ』
大斗は夕陽の腕を引っ張り出す。
『ちょちょちょっと?!学校来たばかりだしっもっと肥るじゃない!!』
『だからデブでも良いって言ってるだろ!!』
『だから意味分かんないーっ!!』
大斗は夕陽に構わずどんどん歩き出す。
別になんだっていいさ。
お前だったら。
どんなんなっても、変わらずに笑っていてくれたらいいんだ。
『『いっちゃった…』』
残された恭次と南深。
南深が口を開く。
『ねぇ?恭次。神崎くんって、やっぱりひぃちゃんの事好きなの?』
『あはは。南深はどう思う?』
『んと、そう…思う…かな…?うん。…だって…』
『だって?』
『それは恭次にも言えないよ。ひぃちゃんとの秘密だから』
『何だよ?まさかキスしたの知ってるとか?』
ブッー!!
南深は痩せる水を吹き出した。
『コラ!みぃちゃんかかったからねっ』
『わわぁあっゴメン!』
『まぁいーや。マジか?お前その事ひぃちゃんから聞いてたの?』
『…うん…随分前に…恭次も?』
『俺は大斗から…』
―――――――
『大斗ーどこ行くのよ?』
『決めてない』
どこでもいーんだ。
一緒に居られるなら。
アイスも、その為のただの理由。
『俺…別にアイス好きじゃないし』
『はあぁぁーっ?!だったらっもう何で言うのよ!!』
だからお前と居たいから。
そんだけ。
『暑い時はアイスだろ?』
『まぁ…そうだけど…』
夕陽は何だか煮え切らない感じに呟いていた。
面白っ
『コンビニにしようぜ?暑い中食った方がありがた身湧く』
『ム…ムチャクチャ…』
『うるせぇ♪高いやつ買ってやるよ』
『大斗…何でそんなに楽しそうなのよ?』
何で?
そんなの当たり前だろ?