ココは学校です。ココは保健室です。

保健の先生はナイスタイミングで不在ですね…

「エロいな」と言われる場所で、まんまと食される運命なんでしょうか…


って―…!!

冷静に中継している場合ではないっ!!


ヤバイ ヤバイ ヤバイ!!



ちょっとシンミリしている場合ではありません。


『うわあぁぁあああ!!』


ガツンッ!!


あたしはとりあえず横に掴んだ何かで魔王を仕留めた。

手にしていたのを見ると、医学の分厚い本だった…。

確実に殺れたな。


バッチリヒットしたらしく…視界から悪魔は消えた。


やっと、天に帰ったかなぁ…?

そんな事をぼんやり思っていると…


『ふざけんなぁぁあああ!!!!』


ベッドの下からブチギレして起き上がる大斗がいた。

『何すんだよっ??!!』

『ちょっとっ「ふざけんな」はこっちのセリフよ!!何したのは大斗でしょ?!!』

『バーカ!!ブース!!デーブ!!』


んなっ…

真っ赤な顔で睨み付けた。

脈絡無さすぎる…


『あんたね!!本当に絶交するわよ!!』

そう言うと急に真顔になった大斗は

『だってお前が悲しそうな顔してるからだろ』

と言った。


はい?


「あなた…悲しそうな顔してる人には襲いかかるんですか?」と聞こうとして…止めた。


正確に言うと次に大斗の溢した柔らかい笑顔と言葉に、飲まれてしまったから。


『よかった。本当に元気そうだな』


そう言ってあたしの頭をポンッとして笑ったから…


『帰るぞ。俺は保健室嫌いなんだ』

そして先に出ていってしまった。