あれ?

リビングに居たはずが…自分の部屋…?

ワープ?

何て思って横を向いたら瞳の前に大斗の顔が超ドアップ!!!

-…っ?

!!


『ぎぁぁぁっ!!』

大斗はベットサイドに腕を枕にして寝ていた…

その悲鳴で彼は瞳を覚ます。

『んだよっ?』


寝起き悪っ!!

しかもっ…握られてるこの手は何…?


夕陽の視線に大斗も気付き、それを追えば

繋がれた2つの手。


『お前…可愛いよなぁ♪』


悪魔悪魔悪魔悪魔悪魔悪魔!!!!!!


『なになになになに何でっ?!』

『床で寝ちゃうから親切にベッドに運んだら虚ろに瞳を覚まして…「行かないでっ独りにしないでっ…」だもんなぁ♪』


マジでギリギリだったぜ。

本気で焦ったぞ俺っ



魔王魔王魔王魔王魔王魔王!!!!


『―……ッ!!!殺すっ!!!』

ガバッと起き上がり枕で殴りつける。

『さっさと魔界に帰れ!!変態大魔王!!』

『イッテェな!!お前の勝手な寝言だろ?俺は寝込みなんて襲わねぇ!!』


って…ちょっと嘘だけど♪


すみません…






寝込みにしてしまいました…




キス…




でも絶対言わないけどねぇ〜♪

開き直って俺重症♪

夕陽が制服だったら確実にそれ以上喰ってたな…

部屋着がズボンでセーフだったぜ♪


『早く行こうぜ』

大斗が真っ赤な夕陽に言うと彼女は彼を睨みながら無言でドスドス部屋を出ていった。


変なヤツ…♪


―――――――


空港バスの停留所。

『ぶち当たって来いよ?!死にそうになったら慰めてやるから♪』


何でこの人超ご機嫌なの…??

お気楽に言う大斗に負けた気がしてムカついたけど…

不覚にもとっても安心してしまった…


『ありがとう』


だからなんとか…成る気がした。




そして…


空港で…咲さんを思い出しながら…

あの日の…大斗を思い出しながら…



首にかかるネックレスを一度掴んでから…

飛行機に乗り込んだんだ。